公益財団法人 岡谷市スポーツ協会
会長 武井富美男

今年も地震や豪雨による災害が日本の各地で発生しており、亡くなられた方々や被災された皆様には衷心よりご冥福とお見舞いを申し上げます。

さらに、今年は、人々がここ100年以上経験したことのない新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)に見回れ、この岡谷市においても、「密閉」、「密集」、「密接」という「3密」と称せられる、人々が集まる場を感染拡大の可能性のある場とし、数々のイベント、公的な会議やスポーツ大会などが中止又は延期となってきております。国による緊急事態宣言が4月初旬に出され、スポーツ施設を含む公の施設などは、多くが閉鎖され、スポーツ選手は、大会どころか練習もできない日々が続いておりました。

 幸いにも5月末には緊急事態宣言は、全国的に解除となりましたが、「新しい生活様式」とか「3密」の回避とかで大会をするにも参加者の制限(収容人数の50%以内など)、うがい、手洗い、アルコール消毒、体温測定、フェイスシールド着用、握手の禁止、大声を出さないなど感染防止対策を施した上での大会開催となっております。今日に至りましても2次感染の拡大の懸念から大会開催など更なる慎重さが求められております。

 (公財)岡谷市スポーツ協会としましては、国、長野県、岡谷市の方針の下、本協会加盟団体等に大会やスポーツ教室、スポーツ施設利用上のガイドラインを提供してきました。もちろん、それぞれの競技団体には、中央の競技団体からその競技特有のガイドラインが出され、それ従って大会や練習等が行われていると思います。

 選手は、このような事態は初めての経験であり、それもかなり長期に渡っているため、また、ほとんどの競技の全国大会が今年一杯は中止となっている中、競技へのモチベーション、コンディションの維持に不安を持ち、そして外出自粛などが重なり、真面目に取り組んでいる選手の中には、精神的に不安定な症状を示している者も出ているようであります。

 しかしながら、このような中であって、改めて自身の行っているスポーツへの愛着心(「自分は、やっぱりこのスポーツが好きなんだ!!)」が確認されたり、自分の生きる道を確認している選手もいることも確かであります。

 加盟団体であります競技団体や地区の体育団体、スポーツ少年団の皆様には、それぞれ目標とするところは異なっているかもしれませんが。スポーツをする喜びを感じてもらい、身近な存在であるスポーツを楽しみ、味わっていただきたいと思います。また、加盟団体の方が主催、主管する競技、イベント等にあっては、ガイドラインにのっとって運営をしていただくとともに、選手の皆さんは、このように多くの方が苦労されて大会等が開かれていることに感謝して参加してほしいと思います。

 市民の皆様にも多くのスポーツをする機会を持っていただき、健康で楽しい日々をお送りいただけたらと思います。そして、(公財)岡谷市スポーツ協会にも更なるご理解、ご協力をいただければ幸いであります。

令和2年10月